こんにちは、じゅんこさんです。
昨夜は美大での集中的な制作を終えて、久しぶりに実家に帰ってきた長女。途中、手を負傷するというハプニングが起こり、(かたまった石膏を片付けてる途中に手をガツンと)その後の制作はなかなか大変だったようですが、
いろんな意味でたくさんの方に助けられながら無事終了することができたようです。すっきりした顔で帰ってきました。
思い通りいかなかったから、気づけたたくさんのこと
怪我のために「思う存分!」とはいかなかったようですが(そこだけは、やっぱりくやしそうでした)、それ以上に、たくさんの気づきや学びのある充実した時間だったことは、顔の表情や話をしていて感じられました。
例えば、
久しぶりのデッサンが楽しく腕が上がっていた、初めての彫塑(写真の制作)は、想像以上に面白かった、ということ。
私がやりたいことは○○だ、と思っていたけれど、実は知らないだけ、出会っていないだけで自分が思う”面白い”と感じるものはまだまだたくさんありそうだ、それに出会えるチャンスが大学の中にたくさんあるんだということ。
また、
こんな時に怪我なんて…と思ったけれど、たくさんの方に支えてもらっていることを改めて感じられ、感謝したこと…。
こんな感じのことを話してくれました。
がんばりすぎる娘が少しずつ変化していく
春に頑張りすぎて、気負いすぎて、ちょっとへとへとになっていて、学校をお休みしがちになっていたけれど、ここでも周りのサポートを借りながら少しずつ元気を取り戻し、今回の集中的な制作に参加することができました。
一人でなんでも完璧に頑張ろうとする娘。
時にそれが思いがけない素晴らしい結果を生み出すのですが、毎回エネルギー全開!でやっていては、心身ともにへとへとになっちゃいます。なのに、このコントロールが苦手で、全方面において全力で頑張り続けていました。
これまでも何度もこういう壁にぶつかり、心底悩み、苦しんで、高校3年生になるときは、1年間の休学を選択することになりました。繊細であるにも関わらず、誰かに頼ることは自分が弱いからだと思い、自分で抱え込んだりして、そんな自分を責めたりしていました。
そんな娘は、これまでの色んな経験を経て、そして今回の出来事で、また改めて、
時には甘えてもいいんだ、
弱いところをみせてもいいんだ、
助けてもらいながら、頑張ったっていいんだ、
100点満点じゃなくてもいいんだ、
そして、自分が元気な時、自分が得意なことで、また他の誰かを助けてあげることができればいいんだ、
そんなことを感じ、そして受け入れることができたんじゃないかなと感じています。
きっと、心のどこかで「アーティストなら、最後まで満足いくまでやりきるべきなのに」と感じていると思います。それは彼女の様子で伝わってきます。
だけど、心身のエネルギーが満ちていない時は、その無理をしてはいけないことも、たくさんの辛い経験から学んできました。そうじゃないと、深い沼に落っこちてしまうことだってあることも知っているのです。
ついでに、彼女の名誉のために補足しておきますが、これは学校の課題であるからで、自分が引き受けている仕事に関しては、絶対に甘えを許さないし、とことんまでやり抜きます。それこそ120%の力を出し切るので、クライアントさんからは信頼をもらっていると感じています。そこのメリハリができるようになりました。
よーいどんで一斉に競争を始める意味って何なんだろう?
若い頃は、目の前に起こっていることに対して「もう自分なんてだめだ」なんて思うこともたくさんあります。悲観してしまうことなんて、私には日常でした。
学校でも、就職しても、一斉によーいどんで、スタートする日本。それぞれに個性が違うし得意不得意も違う。なのに、生まれた瞬間、100m走の競争が始まるようなもの。
早く結果をだす子もいれば、ゆっくりじっくり周りの景色を楽しみながらゴールに向かう子もいるのに、早いのがいい、偏差値が高いのが勝ち、みたいなのってどうなんだろう?
周りと比べながら生きていかなくちゃいけないって、すごくしんどいな、と最近私は思うことが多くて…。
と、これについてはまた別の機会にお話しするとして…、
50代が今までで一番面白いと感じている私
まあまあ、こんな風に、特に若い時期にはいろいろ悩むことが多いけれど、(私なんて40代でも悩んでいたけれど)50代になって思うことは、他人と比べなくなってとても楽になったということ。今までで一番面白い!と思っているということ。
これまで「うまくいかなかった」「失敗した」とか、そういう出来事も、蓄積されて、なんだかいい感じで、それらが繋がってきて、私の栄養になっているような感覚が今あります。
私だからできることってこれだよね、
私がしたいことってこれだよね、
それを大事にして、チャレンジしているのでワクワクする感覚があります。
だから、若い時に「あー、なんで自分はこうなんだろう」っていっぱい思うことがあるけれど、ずっとずっと先にもっともっと面白くなってくるよ、だから安心してね。
いっぱいチャレンジしていっぱい失敗して、たくさんの栄養を蓄積していってね、と若い人たちに伝えたいな、って娘を見ていて、思いました。
久しぶりに自宅に帰ってきた長女を囲んで、くだらない話で子供たちとバカ笑い(←ほんとにこんな感じ笑)して楽しかったし、すごく幸せな気分を味わった夜となりました♪