こんにちは、じゅんこさんです。いよいよ6月に突入しましたね~。今月が終わると今年ももう半分が過ぎちゃう…なんでこんなに早いの~って色々焦っております。とりあえず、上半期の体調不良が随分いい感じになってきたので、今月は健康面に特に気を付けながら、下半期の下準備をがんばっていきたいと思っています(汗)
さて、今日は週末に実施した「滋賀の地酒とチーズの会 スピンオフ企画第2弾 滋賀・笑四季酒造編」というオンライン講座について振り返ってみます。チーズはひとつも出てきません(笑)日本酒が主役ですよ~!

なぜ、じゅんこさんが日本酒の講座?と思われた方はこちらをどうぞ。
滋賀・笑四季酒造(株)
滋賀・笑四季酒造さんは、滋賀県甲賀市に拠点をおく、創業1892年、約130年の歴史のある酒蔵さんです。もともとは地元向けのお酒を造っていましたが、笑四季の名を全国区に押し上げたのが現在の5代目蔵元・竹島さんです。今回の講座では、歴史ある酒蔵が、新しい酒造りにどのようにチャレンジし、そして独自の世界観を作り上げていったのかを、蔵元ご本人にインタビューさせてもらいました。

蔵元・竹島さん
とってもユニークでアカデミックが経歴をお持ちの竹島さん。高校・大学と醸造学をずっと学ばれてきて、一旦地元・新潟県の原酒造さんに将来の杜氏候補として入社されますが…素敵なご縁があって、滋賀県の笑四季さんにこられました。まだお酒も飲んでいない講座の初っ端のところで、こういう話は照れ臭そうでした(笑)

「天地自然の理に従う(笑四季の哲学)」~近江の地酒にこだわった原料選び
四季の移ろいに従ったお酒造りをされているので、今は田植えのシーズン。秋に収穫した米をつかって、寒くなる冬にお酒を仕込んでいきます。ちなみに蔵元ご本人も田んぼにはいってお米を育てていらっしゃるとか。もちろん、契約農家さんにつくってもらっているお米もあります。
でも、自分たちでつくることで、農家さんの大変さを理解することもできるし、また、いいお酒をつくるために熱量をもってお米を育てることができる、と話してくださいました。お米から携わると、きっとお酒への愛情という意味でも、きっと大きく影響しているんでしょうね。
このように、笑四季さんでは、滋賀県産の完全契約栽培、もしくは自社田園の酒米をつかっています。
でも、竹島さんが新しい酒造りをチャレンジしようとした時、お米の質をあげたくて、農家さんにお願いしようとしても、新潟からきたばかりの竹島さんのことを、すんなり受け入れてもらうのは大変だったとか。それもきっかけの一つとなり、自分たちでも酒米を育てていくことになりました。でも、熱意をもって、質の高いものを追い求めて作っている中で、次第に農家さんから理解してもらえるようになりました。

米、水は地元の質のいいものを使うことで、「地酒」というにふさわしい、その土地の気候風土が凝縮された味になります。また、原料へのこだわりは結局はシンプルなおいしさを引き出す為の最短ルートになっています。自然や素材の力を信じて、シンプルで美しい酒をめざしていらっしゃる、そんな風に感じました。
無添加無調整のナチュラル製法
大切にされているのは、「無添加無調整のナチュラル製法」。つまり余計なことはしない。素材や自然の力を最大限引き出す環境を整えるのが、自分たちのやるべき仕事、そんな印象を受けました。

手間はかかりますが、お米の状態を常に確認することもできます。実は機械による事故を防ぐ目的もあります。
米の旨味を引き出した「きれいな甘さ」を目指した酒造り、その為に伝統技法である「生酛造り」をとりいれ、余計なものはいれない「純米仕込み」。雑味のないきれいな味わいを引き出すために、無理な圧をかけない「絞り(佐瀬式)」、そして最後まで余計なことはしない「無濾過・無調整」のままでボトリング。



「絞ったものの上澄みだけを瓶詰しているだけで、別にかっこいいことしていないんです。なんかしている方がかっこよく見えるけど、実は何もしないほうがおいしいんですよね」とさらっと話す竹島さん。そう言えるのは、こだわりと自信をもってつくられているからこそ。職人のかっこよさを感じました!
伝統的な技法を取り入れ、大事なところには手作業をいれていきます、それは単に「手作りだからおいしい」といった感覚的なこだわりではありません。工程をシンプルに保つことで、品質はもちろん、安全性も徹底管理することで、事故やトラブルを未然に防ぐことにもなります。また清潔な状態を保ちやすくなるという利点もあります。

例えば、全てを精米歩合50%の大吟醸規格で作っていますが、「作業工程がずれたりするのがめんどくさいから、ただそれだけの理由です(笑)」とさらっと竹島さんがお話されていましたが、いやいや、それだけでこのクォリティをキープするのは簡単なことじゃないでしょ、と突っ込みたくなりました(笑)そのような合理的な理由もあるんですが、それが結局「とても精度があがっていった」とのこと。
また、その一方で、アカデミックな経験を生かして、研究や技術開発にも積極的で、必要なところには最新技術をとりいれ、品質管理にもこだわり、昔ながらの伝統技法のままではなく、どんどん進化させた酒造りにチャレンジされています。
このような色んな視点で、目的に応じて最適な手法を選ぶことで、シンプルで美味しい「きれいな甘さ」を追及したお酒ができあがっているんだな、と感じました。

異なる3種の飲み比べ
そんなことを話していると、どんどん時間がおせおせになってきたのですが(汗)…後半は3種の飲み比べ。
「3種類くらい飲み比べられた方がよくわかりますよね」と、蔵元自らこの講座のために、小瓶セットを作ってくださいました。なんて贅沢セット!嬉しい~!!参加者の皆さんからも、とても好評でした。
まずラベルを見ただけでも選ぶ楽しさが満載です。竹島さんも言ってましたが、「これからは大吟醸とか、スペックで選ぶ時代ではなくなってきている」とのこと。例えば、こんな風にネーミングやラベルを見て、自由にイメージを膨らませながら選ぶのも一つですね。

一つ目は「センセーション青ラベル」
ボトルのイメージ通り、爽快感のあるこれからの季節にぴったりのお酒でした。フルーティーでどこかラムネを感じるところも。白ワインのソーヴィニヨン・ブランのイメージで、ハーブやグリーンサラダなどおすすめとのこと。チーズだったら、特にシェーブルチーズのフレッシュと合わせてみたい!と感じました。


ちょうど昨夜、長野産の黄色のりんご(品種はなにかな?シナノゴールド??)をデザートに食べた時に、「この香り、青ラベルの香りだ!」と発見。めっちゃときめきました♡りんごといっても、いろいろ種類がありますが、甘みと酸味のバランスや香りのさわやかさなどがぴたっと一緒でした。もう感激!!皆さんも飲みたくなってきたでしょ(笑)

2つ目は「赤い糸」
ラベルが少しレトロ感があって、ネーミングと共にとてもかわいい。味わいは「甘口ジューシータイプ」となっているように、花酵母由来の華やかな香りが…でも、どこかチャーミングな香りに感じました。マグロやサーモン、赤身のお肉にあうとのことですが、週末にのんびりこれだけ飲んで癒されたい、って思いました(笑)
ちなみに鮎の稚魚の天ぷらとか合いそう!って言ってみたら、竹島さんに「絶対あいます~」ってかえってきました。さすが私、元滋賀県民。「九州の甘めのお醤油でネギトロを合わせたらよく合いました!」とコメントいれてくださった方も。こちらもナイスアイデアです!!

わざわざ準備して、楽しんでいただけてとっても嬉しい!おいしそう、

ところで、「赤い糸」って素敵なネーミングですが…よく見ると、小指じゃなくて、足に糸が。なんかお爺ちゃんいるけど誰なん??とラベルをみただけでもツッコミどころが満載です。これは「赤い糸」の本当のストーリーをぜひチェックしてみてください。びっくりするかも(笑)

最後は「貴醸酒モンスーン山田錦」
さて、最後は貴醸酒。初めて聞く人も多かったはずです。お酒を仕込むときにお酒をいれる、ちょっと特別な造り方。濃くて甘いお酒になります。このモンスーンが笑四季さんを全国区に押し上げたお酒のきっかけにもなったものです。
これは冷蔵庫からすぐよりは、すこし温度を上げた状態で飲むといいとのこと。スパイシーなもの、中華系のお料理がおすすめお教えていただきました。
チーズなら…とろっとしたテクスチャーやアルコールや味わいの厚みと揃えて、ウォッシュタイプがいいかなって思いました。日本酒好きな参加者の方から「ブルーチーズを準備しました」とコメント入りました。竹島さんからも「いいですね~」と♡皆さんそれぞれ楽しんでくださっている!

竹島さんおすすめは「口内調味」。例えば、チーズを口にいれて、ピンクペッパーの粒をいれて、ガリとかじる、そこにお酒を流し込む…これが最高においしい!とのこと。ぜひ、皆さんも試してみてくださいね。

初心者の方も日本酒を楽しむきっかけに
今回は日本酒に興味はあるけれど、知識はほぼない、という初心者の方が大半でした。多分、普段お酒を楽しんでいらっしゃる人の多くの人がこんな感じかなと思うのですがどうでしょう?
「吟醸・大吟醸って華やかなイメージだけど、具体的に何が違うの?」「純米仕込み以外にもあるなんて知らなかった」「生酛ってきいたことはあるけど…」…そういう私も数カ月前までは同じような感じでした(笑)だからこそ、どんなことを知りたいかな?どんな風に伝えたら興味を持ってもらえるかな?また日本酒を飲みなれている方も一緒に楽しんでもらえるポイントは?…と、考えやすかったかもしれません。
日本酒は工程が多くて、理解しようと本気で思うとかなり難しいのかなと思います。また、それぞれの工程で造り手の「この味にしたい」という意図が加わり、異なるアプローチがとられていきます。だから、蔵の数だけキャラクターがあると言って過言ではなく、さらに難しいのかな、と。
だからこそ、今回の講座では、詳しい製造工程を理解することよりも、竹島さんのこだわりや思いを知っていただき、「だからこの味になっているんだ」、そんなストーリーを感じ取って、後半のテイスティングにつなげていきたいと考えていました。

私がインタビューをして、竹島さんからうまくお話を引き出せるように、と準備をしていましたが、そもそも竹島さんのお話が非常に興味深く、おもしろく、初めて聞くお話もあり、とてもライブ感があって盛り上げてくださいました。私が一番楽しんでいたかもしれません!そして、参加者の皆さんも、質問やコメントで一緒に盛り上げてくださいました。感謝!!

今回はアーカイブ受講の方も含めて約20名様にご参加いただきました。
時間をオーバーしつつも、話のボリュームがぐっと抑えていましたので、もっと聞きたい!という方は第2弾を楽しみに(笑)実際に、参加者の皆さんからも次回開催のリクエストもいただきました!ありがとうございました。
皆さんからのレビューやコメントもいただいているので、またシェアさせていただきます。もしくは、SNSや予約サイトをチェックしてもらえると嬉しいです。

アウトプットが一番の学び~日本酒素人でした
ここからはグダグダと書くので、興味がある方だけでOKです(笑)めっちゃゆるい文章です。

まず、そもそも私は日本酒は好きなだけで、資格をもっているわけでも、スクールで習ったわけでもありません。1月の講座までは、本気の素人でした。なんとなく「伝統的な造りの『生酛』とこのチーズ合いそう」とか言ってましたが、どこまでわかっていたんだか…。でも、まあそれでいいと思っていたんです。チーズの人、の立場で日本酒をご紹介できれば、必要以上に詳しくなくてもいいと。
もちろん日本酒の資格をもって、よくよく知っていて、チーズ×日本酒、という講座はとっても楽しい。だけど、若い頃のように「資格」に特にこだわりを持っているわけでもなく、大事なのはそこじゃないと思っていたし、そのために勉強すると嫌いになりそうで嫌だったんです。
だから、「チーズを楽しんでもらう時に、ワインだけでなく日本酒はとってもおいしいですよ。」くらいで、いいかな、って思っていました。特に詳しい日本酒の話をしなくても、そこはいいかなって。それくらいのゆるさがちょうどいいかと。
そういう私だったので、おいしいお酒を飲んだとしても、すぐ忘れちゃうんです。どんな味やっけ?おいしかった記憶はあるけど…あれ、あのお酒と味どう違ったっけ?まあいいか、どっちもおいしい。みたいな(笑)
お酒を選ぶ時も、なんとなくわかっているような、そうでないような。
でも、ご縁あって、1月に滋賀の「チーズ×地酒」をテーマに講座をすることになりました。これもチーズに合わせて、このお酒…くらいを求められていたと思いますが、ここで、私の学習欲に火がつきました。もっと知りたい、なんでこうなの??私のいいところでもあり、悪いところでもあるかもしれなくて、2か月ほど集中しすぎて、体調崩しました(苦笑)それにも気づかないくらい、知りたい熱がわいてくるのが私です(←行動のエネルギー源)。
どうしたら、皆さんにわかりやすく私の言葉でお伝えできるか、それを考えた時に、やっぱり私がいったん全部吸収して、咀嚼して、そして自分の言葉にしてアウトプットしなくちゃ気持ち悪くて。そんな気持ちでいつもやっています。全力です。
だけど、次のチャレンジをすると、「あー、前回もっとこうすればよかった」って必ずあるんですよね。「なんなんやろ」、っていつも思いますが、それは、ひとまずその時の私の精一杯を出し尽くしていて、そしてまた少しずつ成長しているから、前回のが少し物足りなく感じるのかもしれないな~ってぼんやり考えていました。
この歳になっても、まだまだこれから伸びしろたっぷりの私(笑)。自分の興味幅を狭めずに、いろんなアンテナ貼って、新しいことチャレンジしていきたいなと思っています。そしてたくさんの人とのご縁をいただき、自分の可能性を広げていけたらいいな、と。
最後は、完全に私のつぶやきでした。(全然講座の振り返りちがうやん)
読んでいただいた方、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今月は父の日をテーマにチーズを楽しみます
まだまだ大募集中です!(←つまり、皆さんに来てほしい~)
父の日に限らず、このチーズの扱い方を覚えておくと、とっても活用できます。盛り付けだけではなく、簡単アレンジ料理もご紹介いたします。実習は見学でもOK!ゆるっといらしてくださいませ。ひとまず、どんな内容かチェックしてみてくださいね!

コメント
コメント一覧 (2件)
竹島さんの話し方が、とっても嬉しそうで(もしかして元々ニッコリ顔?)ずっとその場に居たいと思いました!話も、ここ掘れワンワンと言えば、どんどん深掘ってくれるし(笑)
自分で作ったお酒を、美味しくいただく竹島さんの自信が滲み出る、お人柄も素晴らしかったです!
私の仕事や生き方に、とても参考になりました。笑四季さんのお酒から伝わる味わい深さに嫉妬します。
いつもコメントありがとうございます。そして、先日の講座にもご参加いただきとっても嬉しかったです。
竹島さん、たしかにずっとにっこり顔で、お話はどこまでも深堀できる感、満載でしたよね(笑)
これはまた第2弾しなくちゃ、です!
お人柄も酒造りも素晴らしく、それがお酒の味となって凝縮されていたように感じました。
素敵なコメント、竹島さんにもお伝えさせていただきますね!